マンガで分かる心療内科・精神科in渋谷 第57回「泣くほどイジメが悪化する理由」
マンガで分かる心療内科・精神科in渋谷
第57回「泣くほどイジメが悪化する理由」
ソウ
マンガ
◆ 解説
というわけで、いかがでしたでしょうか。
まとめますと、
・「泣く」「キズついたと言う」という行動を取ると、相手の攻撃は一瞬ひるむが、長期的にはさらに攻撃が強くなる可能性もある
となります。
たとえばあなた自身も、そこまで誰かをキズつける意図がなくても、相手が
「なにその言い方! すごくキズついた!」「謝罪を!」 と言いだしたら、
「は!? 何この人!?」と思うことはありませんでしょうか。
悪かったなとは思いつつも、「でも相手だって悪い!」と思い、より攻撃したくなったり、またそうでなくても、距離を取りたくなってしまう可能性もあるわけです。
誰かに怒られたとき、トラブルになったときなどは、覚えておいてくださいね。
さて最近、イジメ問題が色々とニュースになっています。 これもある意味、近いかもしれません。
誰かがイジメられる。 このときに被害を受けた人が、たとえば泣いたり、明らかにキズついた、ショックを受けた…という行動を取る。
するとイジメた側は、この心理から、さらに攻撃心をアップさせてしまい、どこまでもヒートアップしてしまう… という可能性もあるのです。
もちろんイジメは、いけないことです。 しかし心の奥底に、誰もがこの心理を持っている可能性がある、ということを知っておくといいかもしれません。
ですのでイジメの被害にあった場合、「泣いたり」「明らかにキズついたそぶりを見せる」というのは、あまりいい対応ではありません。
今の話から、「気にしない」「キズついてない」という対応がベストです。 ただ言うまでもなく、「それができたら苦労しない」ということもあるでしょう。
であれば、それこそ「泣き寝入り」はせずに、大人など、周囲の人たちに言うのも方法の一つだと思います。警察だって、もちろん一つの手でしょう。
とにかく周囲を巻き込んで、大きな問題にしてしまう。 これも一つの戦い方です。
人は「多くの人の目」があると、つい理性的に振る舞わなければいけないと思うもので、イジメをしている側は、行動しづらくなると思います。
何かの際には、覚えておくといいかもしれません。
また今回の内容は、言うまでもありませんが、「攻撃する人の前では泣かない方がいい」という話であって、あなたがどうしてもつらいとき、信頼している人の前や、一人のときに泣いたりすること自体は、悪いことではありません。
それはストレス緩和という意味で、非常に大切です。
ちなみに自分は最近、胃のレントゲンを撮ったときに泣きたくなりました。 体ごと、ぐるんぐるん激しく揺れる、レントゲン台。
ディズニランドとかで、軽く1時間待ちのアトラクションだコレ、と思いました。 その前にたっぷり飲まされた、バリウムという名前の白いシェイクも、ディズニーランドっぽかったですし。
脳内で切ないエレクトリカルパレードが流れつつも、ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。
(完)
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ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。
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